温泉博物館 名誉館長の 温泉ブログ

  温泉の科学や温泉現象について、わかりやすく解説します

本当に愛すべき自然とは 白浜温泉で考える

和歌山県の白浜温泉

その名前の由来となった白い砂浜のビーチ「白良(しらら)浜」が有名です。

白浜温泉のシンボル的な景勝地白良浜

ご存じの方も多いかと思いますが、白浜温泉の白い砂浜は砂が年々減っていき、実は「真っ白すぎるぐらい白い砂」を24年前からオーストラリアのパースから買って、船で運んでは、せっせと浜に入れ続けています。あの白い砂浜の砂はオーストラリアからやってきた砂なのです。

オーストラリアから船で運ばれてきた「白良浜」の白い砂

白良浜に張られた「貴重な」砂の飛散防止対策ネット

 

大変美しい風景なのですが、地学の私からすると白すぎるあの砂の存在には違和感があります。

観光というお金が絡んだ話になると、確かに美しいのですが、愛すべき自然ではなくなってしまいます。

なんか、タンクローリーで運んでくる温泉みたいです。「それって、どこで湧いた温泉なの ?」

私が好きな白浜温泉の居酒屋「長久酒場」