橋杭岩
橋杭岩(はしぐいいわ)は、和歌山県串本町にある、奇岩が一列に長く並んだ景勝地で、国の天然記念物に指定されています。
橋杭岩はどのようにしてできたのか
「橋杭岩」の景観がどのようにしてできたのか、大いに気になるところです。
今から1500万年~1400万年前の火成活動によって、地下のマグマが、辺り一帯に分布している泥岩層の割れ目から貫入して石英斑岩の岩脈を形成しました(下の地質図の茶色い部分)。岩脈のまわりの泥岩(地質図の水色の部分)は軟らかいために侵食されやすいのに対して、岩脈をつくる石英斑岩は硬くて侵食されにくい(差別侵食)ため、薄い板状の岩脈が直線状に露出して残されました。やがて、細長く露出した石英斑岩は、風化によって所々で崩れ、現在のようにいくつかの岩が直線上に立ち並ぶ景観ができ上りました。
紀伊熊野ジオパークの説明看板によると、立ち並ぶ岩の周辺に転がっている岩の数々は、過去の大きな地震による津波によって移動したものだそうです。
橋杭岩近くの弘法湯
橋杭岩のすぐ近くの国道沿いには、「弘法湯」という小さな温泉があります。空海による発見伝説から名づけられているようですね。現在は一棟貸しの施設として運営されているそうです。入りたかったのですが、家族からひんしゅくを浴びそうで‥‥断念しました。
民間ロケット「カイロス」の初打ち上げ
「橋杭岩」を訪れたのは、3月7日でした。国道42号を大地町から串本に向かう途中、山沿いに大きなロケットのような看板があるのを見ました。何の看板なのかよくわかりませんでしたが、やがて、行く先々で「ロケット打ち上げ」のポスターがあり、翌々日の9日に串本町の先ほど通過した辺りでロケットの打ち上げがあることを知りました。そして、地元が大いに盛り上がっていることに気づきました。
岐阜へ帰り、ロケットの打ち上げが延期され、13日になったことを知りました。
13日にネットでロケット打ち上げのライブ映像を見て、大変ショックを受けました。最先端の技術開発の難しさを知ることになりました。
美しい串本の海を背景にしたロケット打ち上げ。失敗はしましたが、南紀の歴史に大きな足跡を刻みました。そして、日本の未来に大きな一歩を踏み出しました!