小学生が研究をしてみました
草津温泉に行くと「美白の湯」を宣伝する看板に出くわします。本当に美白になるのか、小学生が研究をしました。
美白のメカニズムの一つに、「肌のメラニン色素の沈着を抑える働き」が挙げられます。そこで、草津温泉水がメラニン色素の沈着を抑えるかどうかを実験してみました。
リンゴの果肉が茶色く変色するのは、果肉の中で生成されるメラニン色素が沈着するためです(ポリフェノールが酵素によって酸化し、その後さらに酸素と反応してメラニン色素に変化)。すりおろして茶色く変色しやすくしたリンゴを、「冷ました草津温泉」と、「水」の中にそれぞれ入れて、色の変化を観察しました。すると、水の中に入れたすりおろしリンゴはすぐに茶色く変化しましたが、草津温泉に入れたリンゴは2時間たってもほとんど色が変化しませんでした。このことより、草津温泉水にはメラニン色素の沈着を抑える作用(美白効果)があることがわかりました。
日本温泉科学会の学会誌『温泉科学』第65巻には、酸性硫黄泉にメラニン色素の沈着を抑える働きがあること、その中の硫化水素が有効成分として挙げられることなどを示した論文が掲載されています。
もちろん、このような美白効果は、1回や2回の入浴で得られるものではなく、ある程度の継続的な入浴が必要であることは言うまでもありません。
そして、間違えてはいけない重要なことは、あくまでも「美白の湯」であって、「美人の湯」ではないことです‥‥ね!。