温泉博物館 名誉館長の 温泉ブログ

  温泉の科学や温泉現象について、わかりやすく解説します

パンダの温泉地「白浜温泉」

「家族旅行」という旅行

いつもほとんど一人温泉旅か、一人酒場巡り旅をしていますが、今回は家族旅行で和歌山県の白浜温泉に行きました。今までにない「温泉色の薄い」旅になりました。

白浜温泉遠景 奥の砂浜がオーストラリアから砂を運び入れている「白良浜

白浜のもう一つのシンボル 海中展望塔

かつては、海中展望塔までモノレールで行ったという。船がぶつかった歴史も

今はやりの、海と一体になれる「インフィニティ―浴槽・足湯」手前は足湯、奥は太平洋

白浜温泉が湧き出すメカニズムは

白浜温泉が湧き出すメカニズムは、「南海トラフから地下深くへ沈み込んで行くフィリピン海プレートからの脱水作用によって絞り出された数100℃の熱水が、地下水などを取り込みながら地上までつながる断層や割れ目にそって上昇してきたもの」であると考えられています。

地下の割れ目に沿って数10㎞もの道のりをたどって白浜の地へ湧き出したなんて考えると、すごいことだと感動してしまいます。欲張りな私は、「どうせなら岐阜の町に割れ目がつながって湧き出できてくれればよかったのに」と思ってしまいます。

パンダの温泉地「白浜温泉」

昔から何度も白浜温泉に行っていますが、それにしても温泉地内は「パンダ色」が濃くなって来ました。どの売店にもパンダグッズがいっぱいです。「紀伊山地に野生のパンダが生息しているのではないか」と思ってしまいそうな勢いです。

白浜のパンダの生息地は言わずと知れた「アドベンチャーワールド」ですね。4頭のジャイアントパンダが飼育されていました。今まで上野で見たパンダは、いつもいじけているような感じであまり動きませんでしたが、ここの4頭は、木に登ったり、笹を食べまくったりと悠々自適に生活しているようでした。4頭とも間近でゆっくりと見ることができました。

巨体なのに木に登ぼるパンダ 「故郷中国を想っているのでしょうか」

ゆったりとした敷地内を動き回るアドベンチャーワールドのパンダ

温泉のことばかり考えていると、白浜へ行っても「アドベンチャーワールド」などというものは眼中に全くありませんでしたが、行って見ると面白いところでした。動物園なのか、水族館なのか、遊園地なのかよくわからない混沌とした所ですが、幕の内弁当的に楽しめる良さがあります。

パンダのアトラクションと言ったら「コレ」一択で決定!

温泉地に滞在してもらうためには、こういった施設も大切であるということを、今さら実感しました。

ホテルの売店に「パンダのぬいぐるみ」の「くじ」がありました。見ていた私の目の前で、おばちゃんが特賞を当てられ、大きなパンダのぬいぐるみを嬉しそうに抱きかかえて行かれました。パンダの白浜温泉で、おばちゃんが一人幸せになりました。