温泉博物館 名誉館長の 温泉ブログ

  温泉の科学や温泉現象について、わかりやすく解説します

温泉を愛して、ブログを始めました

秋田県玉川温泉「大噴泉源」


日本は「温泉大国」などと言われますが、一方で「温泉好きの温泉知らず」といった温泉大国の温泉利用者を揶揄するような言葉も聞かれます。

大深度掘削による新しい温泉が雨後の筍のごとく次々と誕生し、温泉がどの地域においても身近なものになってきました。そして、温泉に関するたくさんの知識や情報も入って来るようになりました。ところがいまだに、給湯口から浴槽へなみなみと注がれる循環湯をありがたそうに飲用する姿や、温泉施設に掲示されている泉質や効能等の情報が誤っていたり誇張されていたりといった状況を目にすることも少なくありません。

昨今、温泉に興味をもたれている方々が、様々な民間資格を取得しようと熱心に学ばれる姿を多く見かけるようになりました。ただ温泉入浴を楽しむだけでなく、温泉について専門的に詳しく知りたいと望んでいらっしゃる方がたくさんいらっしゃるということです。

 

そういった「温泉が大好きで温泉についてさらに詳しく知りたい」と思っていらっしゃるたくさんの方々に、少しでもお役に立てることができればと思い、このブログを立ち上げてみました。

学術的な成果は難しい表現で報告されます。温泉についても然りです。そういった内容を、少しでもわかりやすくかつ正しくお伝えすることができればと思っています。

井上ひさし氏の言葉を借りて、

「むずかしいことをやさしく、

 やさしいことをふかく、

 ふかいことをおもしろく、

 おもしろいことをまじめに、

 まじめなことをゆかいに、

 そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」

の精神で。